Q1.一番聴いている音楽アーティストは?
ルイス・キャパルディ
【地域研究】
ロシア政治経済
「遠い隣国」ロシアの理解を深める
安達祐子先生
上智大学
外国語学部 ロシア語学科(グローバルスタディース研究科 国際関係論専攻)
北方の原形 ロシアについて
司馬遼太郎(文春文庫)
私自身が高校生の時に読んで、隣国ロシアについて「なんとなくの関心」が、「より深く知りたい」と感じるようになり、知的好奇心をかきたられた本です。ロシアに限らず、世界の諸地域、諸外国に関心がある方は、読んでみることをお勧めします。
「遠い隣国」ロシアの理解を深める
ミステリーに包まれた謎のロシア
皆さんはロシアについてどのようなイメージを持っていますか。ロシアを、「不可解の中でミステリーに包まれた謎である」と表現したのは、ウィンストン・チャーチルでした。日本ではどちらかというとネガティブな印象があるロシアですが、国際社会における存在感が増す「遠い隣国」をどう理解するか、私たちにとっては重要な課題です。
私がロシアに関心を抱いたのは高校生の時でした。「『悪の帝国』って一体どんな国なんだろう」と、かつて米国の大統領がそう呼んだソ連に興味を持ちました。当時私はアメリカの高校に通っており、米国だけでなくロシア(ソ連)について、もっと知りたいと思いました。
崩壊後、混乱を経て新興国「BRICS」の一角に
ソ連が崩壊した後、資本主義市場経済を導入した新生ロシアでは、政治のみならず経済の制度が大きく変化しました。1990年代の混乱期を経て、経済成長を遂げたロシアは、中国やインド、ブラジルといったいわゆる新興国BRICSの一角として注目されるようになりました。プーチン大統領がロシアの舵取りをして20年が経ちます。最近では経済に対する国家の影響がますます強くなっているといわれています。
世界の国々のことを理解するためには、様々な角度から迫ることができるでしょう。私の関心は、ロシアに特徴的な政治経済システムはどのように展開し、それが他の国とどのように比べることができるかという問題にあります。経済と政治との関わりを手がかりに、「謎」といわれるロシアへの理解を深めたいと思っています。
ロシア滞在中に遭遇したクマたち(モスクワ・オリンピックとソチ・オリンピックのマスコット)との一枚。
入学式の後の学科別集会にて。学科長として新入生のみなさんに挨拶をしています。
ロシアについて、高いレベルで専門的かつ総合的に学ぶことのできる大学は、日本では上智大学外国語学部ロシア語学科をおいてほかにはありません。本学科の目標は、日本とロシアの架け橋として活躍し、ロシアを中心とするロシア・ユーラシア地域の歴史・政治・経済・社会に精通し、日本とロシア・ユーラシア地域、世界との関係を自ら積極的に構築できる優れた実務家、ロシア・ユーラシア地域研究の専門家を養成することにあります。
ハックルベリー・フィンの冒けん
マーク・トウェイン、訳:柴田元幸(研究社)
一般的には小学生の推薦図書にもなっている、言わずと知れた名作ですが、実際には中学生・高校生のみならず、大学生、そして大人向けの図書だと思います。皆さんそれぞれがどのような信念を持って、どのように行動するか、たくさんのヒントを与えてくれる作品です。ぜひ手に取ってじっくり読んでみていただきたいです。
Q1.一番聴いている音楽アーティストは?
ルイス・キャパルディ
Q2.感動した映画は?印象に残っている映画は?
2つあります。両方とも、誰かに勧められなければ手が出ない映画かもしれません。
(1) 『不思議惑星キン・ザ・ザ』:タイトルからして不思議な、ロシア(ソ連)映画です。2人の男性が不思議惑星に突然飛ばされてしまう話ですが、なんともユニークなので、騙されたと思ってとりあえず鑑賞してみてほしいです。
(2) 『セブンティーン・アゲイン』:37歳の男性が17歳の自分に戻るというハリウッド映画なのですが、10代の皆さんが観て、どのように感じられるか、興味深いです。高校時代、いろいろ迷い、決断を迫られる場面があると思います。悩んだ結果のその決断は、正しいのです。正しい決断をした、と後になって思えるためにも、決断したその先、どのように充実した道を歩むか…という秘訣を与えてくれるような映画です。
Q3.大学時代のアルバイトでユニークだったものは?
大学時代、海外から日本を訪れた方々のアテンドをするバイトをしていました。中でも印象的だったのは、とある女性を案内していて相撲の話になった時のことです。50代のフランス人女性でしたが、彼女は日本でお相撲を観戦した時、主役は力士ではなく、てっきり綺麗な着物を着た行事さんだと信じて疑わなかったそうです。「物事にはいろいろな見方があるのだな」と感じました。そういう意味で印象に残っているアルバイトです。