外国人と英語で話したことはありますか。その時ちゃんと通じましたか。英語に限らず外国語の発音は難しいです。私たちは外国語を学ぶ時、ネイティブスピーカーのような発音で話せるようになりたいと思いますが、最近の研究では、母語の訛をなくすことはほぼ不可能だということがわかっています。
いろいろな国の人に通じる発音が大切
また、ネイティブスピーカーのように話すことはあまり重要ではなく、母語訛があっても、いろいろな国の人に通じるわかりやすい発音のほうが大切だということもわかってきました。
特に英語は母語話者よりも、外国語として英語を話している人口のほうが圧倒的に多いです。つまり、どの国の人にも自分の伝えたいことが理解される発音の方が大事です。でも、完全な片仮名で話してしまうと、通じません。
母語訛があっても通じる発音を探る
そこで、母語の訛がどの程度強いと通じないのか、どういう発音の間違いは意思の疎通の妨げになって、どういう間違いはあまり妨げにならないのか、外国語を使ったコミュニケーションで、母語訛があっても通じる外国語の発音とは何かを探る研究をしています。
現在、具体的には、日本語話者と英語話者とフランス語話者が、それぞれ互いの言葉を学んだ時に、母語の訛があっても、相手が誰でも通じる英語、通じる日本語、通じるフランス語の発音の基準を、科学的に解明することを目指しています。また、それを助けるためのコンピュータ学習ソフトの開発も行っています。